ESDは「え、それって、できるんだ」「具体的な現場から考えよう」

11月に名古屋で開かれるユネスコ世界会議のテーマ「ESD」のシンポジウムが8月1日、中村区名駅の愛知県産業労働センターウインクあいち大ホールでありました。

世界会議の「100日前」の節目に、ESDへの理解を深めようと県が企画。県内の小中学生によるボーカルダンスユニット「sweet magic」、ESDのPR隊「ESD LOVEARTH」のパフォーマンスの後、大村秀章知事と文部科学省の上野通子・大臣政務官があいさつしました。

上野政務官はESDの理念をひとことで表すため、「今日よりいいアースへの学び」という標語が採用されたことを紹介。さらに子どもたちに向けては「(E)え、(S)それって、(D)できるんだ」という言葉を当てはめると「地球の問題もローカルな行動で解決できるというESDの意味をわかってもらえる」と説明しました。

里山保全など具体的な問題を通してESDを考えようと呼び掛ける青山学院大の小島敏郎教授
里山保全など具体的な問題を通してESDを考えようと呼び掛ける青山学院大の小島敏郎教授

基調講演では愛知県政策顧問、名古屋市経済アドバイザーで青山学院大国際政治経済学部の小島敏郎教授が登壇。日本政府による国連での「ESDの10年」の提唱などにかかわった小島教授は、名古屋の里山保全やフェアトレード、エコカー開発などの話題を挙げながら「ESDは学校の中だけのことではない。具体的な現場でどうESDを実践するか、市民の選択が問われている」と呼び掛けました。

後半は名古屋市や一宮市など県内6市による取り組み発表、元ヤクルトスワローズ監督の古田敦也さんによるスペシャルトークがありました。

ESDに関連した取り組みを発表する各市の担当者ら
ESDに関連した取り組みを発表する各市の担当者ら