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深谷里奈のエコヂカラ!【第34回】素材と「場」生かして作家を応援

千種区の静かな住宅地に「スタジオマノマノ」というオルタナティブスペース(既存の形にとらわれない新しい場所)があります。

レトロなアパート1階の一室ですが、奥は通路でつながっている、ゆるい長屋のような場所。2011年5月にオープンし、右隣のデザイン事務所と左にある製本作家、紙のオブジェ作家、そしてプロデューサーの外畑有満子(ゆみこ)さんの4組がシェアしています。

企画者が好きなように場所を使い、自主運営するというスタイル。私が伺ったときには外畑さん企画の「本のにちよう市」が開催中でした。出品されていた本には「自分はいらないけれど、誰かが読んでくれたらうれしいな」といった持ち主の思いが書き込まれたしおりも。それらにグッときた私は2冊を家の本棚に迎え入れました。

このスタジオでは他にも、みそづくりのワークショップや製本講座もあれば、カレーを食べながらインド旅行の土産話を聞いたり、2015年8月号の本欄でも紹介した「hacu」の靴下がならんだりします。そのたびに、さまざまな表情に変わる場です。

「スタジオマノマノ」でさまざまなイベントを企画する外畑有満子さん

企画の6−7割を手掛ける外畑さんは以前、市内のあるギャラリーに勤めていました。あるときイラストレーターのペーター佐藤さんに、仕事を続けてこられた理由を聞くと、「これしかできなかったんだよね」との答えが。「ミスド」のパッケージイラストなどで知られる第一線の作家がさらりと言ったその言葉が胸に刺さり、外畑さんは「私もものづくりがしたい」と独学でかばんをつくり始めました。自身も作家として活動するうちに、収入面などで厳しいながらも、好きなものづくりを続ける作家を応援したいと考え始め、マノマノの企画を立ち上げることに。

ものづくりをしていると、これも使える、いつか使えると、素材をため込みがち。いつの間にかアトリエがものであふれかえってしまいます。「素材を眠らせておくのはかわいそう。欲しい方に生かしてもらい、アトリエもきれいになれば」と始めたのが新年恒例の「素材のにちよう市」。外畑さんならではの作家目線、素材目線のイベントです。

布、糸、革、ボタン、ビーズ、ガラス、古いもの…。それぞれに新しい活躍の場を与えてくれる、小さなバトンタッチとなる場。「必要のないものを、必要とする人へ」。マノマノの輪に、あなたも手をつないでみませんか?

地下鉄東山線「千種」駅、または「今池」駅から徒歩約7分。問い合わせは電話(052-718-6366)で。素材のにちよう市は1月11日(木)から21日(日)まで、時間は13:00〜20:00。食器やキッチングッズのフリーマーケットも同時開催されます。

昨年の「素材のにちよう市」に並べられた色とりどりの毛糸など

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fukaya_profileふかや・りな 岐阜県多治見市出身、名古屋芸術大学声楽科卒業後、1996年から東海ラジオアナウンサーなど。毎週月〜金16:00〜17:45に「山浦・深谷のヨヂカラ!」を担当。本コラムをラジオでお届けするコーナー「エコヂカラ」は2018年1月31日(水)17:17ごろからの予定!

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