名古屋市が「丸ごと支援」を続けている岩手県陸前高田市の現状を知る「被災地支援講演会」が11日、中区役所ホールで開かれ、戸羽太・陸前高田市長の講演や東北物産の販売がありました。
戸羽市長は「いま街ではどんどん工事が始まっているが、一番大事なのは住民の気持ち。かさ上げされた土地の下にまだ家族が埋まっているかもしれない。だから復興の一方で『ちょっと待って』という人もいる。私自身も妻を失った被災者であり、震災1カ月前に当選したばかりの市長としてどうすればいいか、絶望の中から復興が始まった。市民全体が社会的弱者になってしまった中で、弱い人の立場にたって、挫折した人ももう一度やり直せると思えるような街にして、名古屋の皆さんにも恩返ししたい」と力強く話しました。
行政の支援から広がった各学校の取り組み紹介では、西区の菊井中学校、東区の愛知商業高校、瑞穂区の名古屋市立大学医療系サークルの学生らが登壇。愛知商業高校の生徒は学校屋上で育てているミツバチから採ったハチミツと、陸前高田の特産「米崎リンゴ」を組み合わせて開発した「希望のはちみつりんごアイス」の取り組みを発表。屋外では東北物産とともに生徒自らアイスを売り出し、陸前高田のマスコットキャラクター「たかたのゆめちゃん」も駆け付け、大勢の市民の注目を浴びていました。
愛知商業高校の取り組みは3月1日発行の「Risa」3月号特集で紹介する予定です。