相生山の車道を「ヒメボタルの公園・遊歩道」に

名古屋市天白区の相生山緑地を横断する市道「弥富相生山線」について、8割ほど工事が進んで凍結されている現状のまま、自然と共生する公園や遊歩道にする案を採用してほしいと、地元の市民らが26日、河村たかし市長に要望書を提出しました。

相生山は「ヒメボタルの里」として知られており、さらに廃線跡を公園化した米ニューヨークのハイライン計画にもなぞらえて「ヒメボタルのハイライン公園・散歩道」とする提案。市が準備している住民意向調査を行う際、「工事再開」か「中止、取り壊し」だけでなく、こうした前向きな代替案も選択肢にしてほしいとの訴えです。

市民が提案した弥富相生山線の公園・遊歩道構想のイメージ
市民が提案した弥富相生山線の公園・遊歩道構想のイメージ

弥富相生山線は昭和30年代、周辺の宅地化を見込み、渋滞解消の目的で計画。環境への配慮のため、設計が見直されながら2004年に着工しましたが、その5年後に初当選した河村市長が「ホタルなどへの影響についてさらに検証が必要」として工事を中断。約700メートルの高架道路や橋脚などが緑地の中に残されている状態です。

河村市長は昨年の市長選で「道路建設の是非は住民投票で判断する」と公約に掲げて再選。これを受けて市は今年の9月議会までに住民の意向を調査することを決め、その手法や対象地域などの検討に入りました。

しかし、地元には住民を分裂することになるという懸念や、市当局が「中止した場合は取り壊しに11億円ほどのコストがかかる」などの試算を公表し、建設推進に誘導しようとしているとの不信感もくすぶっています。

要望書を受け取る河村市長
要望書を受け取る河村市長

代替案をまとめた「相生の里山連絡会」共同代表の高岡立明さんと小原玲さんは「取り壊す必要などなく、すでに設置されている部分を緑化したり、モニュメントに活用したりすれば今までの費用もムダにならない。都市の人と自然の新しい共存の形として話題になり、地域の価値を上げることにもなるだろう。ぜひ『道路か、公園か』という選択肢にしてほしい」と話しました。

河村市長は特にコメントせず要望書を受け取りましたが、27日の市議会一般質問で関連する質疑が予定されており、何らかの言及をすると見られています。(弥富相生山線については、本紙2014年5月号の「リサ総研」で取り上げています)

公園化した高架道路からヒメボタルを鑑賞するイメージ
公園化した高架道路からヒメボタルを鑑賞するイメージ

追記・27日の市議会6月定例会の質疑で、市道路建設部長は「弥富相生山線は都市計画道路であり、都市計画が変更されない限り他の用途への活用を検討するつもりはない」と答弁。一方、河村市長は「事前のレクでは『現状では』検討することはないと聞いたが、合理的な理由があれば変更することは何ら違法ではない」と答えました。

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