名古屋市博物館(瑞穂区)で常設展「機織りの手間ひま」展が始まり、明治から昭和にかけて使われた機織りの機械や道具が展示され、昔の人の苦労やモノの大切さを呼び掛けています。8月24日まで。
市内の個人から寄贈された道具類を、機織りの手順に沿って展示。布の切れ端を集めた見本帳「縞本」から、縦糸を準備するための「糸枠」、横糸を打ち込むための「筬」などの実物が並べられています。
学芸員の佐野尚子さんが約2年かけて〝修行〟し、作業を再現。くし状の竹のすき間に糸を1本1本通す「筬通し」や、縦糸をぴんと張りながら巻いていく「チキリ巻き」など、根気と体力のいる作業に音を上げてしまうこともあったとか。「これだけ手間ひまをかけてつくった布だからこそ、最後まで無駄なく使い、大切にする心が生まれたのでしょう」という佐野さんが、解説と実演をしてくれることもあります。
2階常設展示室フリールームで。一般300円、大学・高校生200円、中学生以下無料。特別展チケットでも鑑賞可能。月曜休館。