3月に仙台市で「国連防災世界会議」が開かれました。防災や減災について世界中の代表者が集まって議論し、新しい行動指針「仙台防災枠組」を採択した会議。僕は今まで名古屋で開かれた国連会議に参加した流れから、今回も関連の「チルドレン&ユースフォーラム」の日本事務局を担い、世界各国の若者と被災地の視察や防災に関する議論をしました。
参加者は各国で普段から防災を学んでいる学生や、職業として取り組んでいる若者たち。消防士や軍隊所属の人もいました。視察では多くの児童が犠牲になった小学校などを回り、ショックを受けていたようでしたが、「これからどうしていくべきか、一緒に考えていこう」という前向きな気持ちも表してくれました。
フォーラムで採択された宣言書の中に、心に残った一文があります。「社会が実際の災害に備えるだけでなく、自分たちで地域の未来を考えていくことが重要」という一文。世界規模の会議だけに、遠い存在のように思われがちでしたが、逆に足元をしっかり見直さなければいけないのだと再認識させられました。
ここ名古屋も、南海トラフ地震が来ると言われています。僕も今回、東北で活動している仲間たちと接し、あらためて防災や減災を身近な問題として捉えられました。この視点は環境活動にも大いに生かせるでしょう。「もしも」のことを考え、隣近所との付き合いを再確認するなど、身近なところから目を配っていきたいです。
4年前の3月11日を忘れないためにも…。
みずの・しょうた 1994年生まれ。瑞陵高校(瑞穂区)在学中に国連の生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)にボランティア参加。会議後に学生環境団体「NEO」を設立、昨年はESDユネスコ世界会議にも参加するなど、若者の声を世界に発信しています。