若い世代の視点から地域の新しい魅力を発見する「名古屋わかもの会議」が23日、名古屋市港区の名古屋港一帯で開かれ、学生らがクルーズ体験などをしながら「愛知・名古屋の未来」について話し合いました。
2013年8月に結成された有志の実行委員会が14年3月の第1回、14年8月の第2回に続いて企画。東海地方を中心に北海道から沖縄まで、約100人の高校生や大学生らが集まりました。
午前中のフィールドワークは名古屋港管理組合の協力を得て、港務艇「ぽーとおぶなごや2」に乗船。普段は港の関係者や海外の要人などしか乗らない特別な船の上で、名古屋港の成り立ちや現状と課題などについて説明を受けました。
デッキの上からクレーンの並ぶ岸壁や製鉄所、自動車のストックヤードなどを一望した参加者は、活力ある港の姿に感じ入った様子。ただ、今後も成長や発展が続くかどうかに思いをめぐらせながら「船舶のCO2対策は?」「荷積みの自動化はどれほど進んでいるか」「理想の名古屋港とは?」などと関係者に鋭い質問を投げかけました。
その後は名古屋港湾会館の会議室で「交通」「防災」「ビジネス」「まちづくり」「環境」「国際」「観光」の7つのテーマごとのグループに分かれてディスカッション。昼食を挟んで延べ3時間近くの議論を重ね、未来に向けた提言「マニフェスト」をまとめ、社会人の審査員の前でそれぞれに発表しました。市長賞には、中部国際空港と名古屋港を結ぶフェリーに「常滑」を経由して外国人に常滑焼を体験してもらったり、名古屋めしを提供したりするクルーズを提案した「国際①」のグループが選ばれました。
会議の発起人で法政大学2年生の水野翔太さんは「名古屋港は今の若者には意外に身近な場所ではないけれど、そこを身近に感じることで、社会のさまざまな課題を『自分ごと』として捉え、行動するきっかけをつくる場にしてほしかった。多くの方のおかげで今までで一番、参加者の評価が高かった」と充実した様子でした。
※Risa4月号(4月4日発行予定)から、水野さんのコラム「未来にカケル」の連載が始まります!