深谷里奈のエコヂカラ!【第47回】おへそも喜ぶ!? 自然派カフェ

岡崎市の岡崎高校近くの住宅街に「ヘッソオルガニカ」というオーガニックカフェがあります。ランチは農家から宅配便で直接届く無農薬の野菜がたっぷり。ティータイムは手づくりのお菓子でゆったりとした時間が楽しめます。

窓が大きく、高台からの景色も解放的なこの店を切り盛りするのは西村真紀子さん。岡山県倉敷市の出身、大学は東京で過ごした西村さんは、結婚を機に東海地方に住み始めました。しかし結婚後も毎週、東京へ出張する忙しい生活が続き、体調もすぐれなくなります。仕事と家の往復だけの生活を変えたくて「カフェを始めよう」と決意しました。

岡崎市でオーガニックカフェ「ヘッソオルガニカ」を開く西村真紀子さん(右)と

もともと野菜好きだったので、マクロビオティックの料理教室に通ったり、本を読んだりして自己流で野菜料理を研究します。その後、名古屋の自然派カフェでは草分け的存在である空色曲玉(残念ながら去年閉店)で経験を積み、いよいよカフェを開くことに!

縦長3階建ての四角い建物の、1階は西村さんが朝を楽しむヨガスペース、2階がカフェ、3階は自宅。店名の「オルガニカ」はオーガニックという意味ですが、「ヘッソ」の由来は…へそ! 日本語を入れたい。お店は建物の真ん中。体の真ん中で大切なところは? 命の源…たくさんの意味を込めて名付けたそうですが、かわいいですよね。お客さんからは「ヘッソさん」「ヘソさん!」と呼ばれることも多いんだとか。

光あふれる店内でティータイム

仕事をしている現役世代にとって、自宅周辺のことを何も知らないという思いは男女かかわらずあるのではないでしょうか? 西村さんは「地域の友達がいない、それなら居場所をつくろう!」との思いもありました。実際にカフェでは食事の提供だけでなく、お茶やお灸、発酵食品づくりなどのセミナーも開催して地域の輪を広げています。料理に使う野菜をつくっている人も、元はランチに来たお客さんだというからびっくりです。

届いた野菜を見てからメニューを決めるという旬野菜のお皿(1,300円)は野菜のみ。私が行った日はハクサイのスープやニンジンとカシューナッツのかき揚げ、キンカンの白あえなど、季節感満載。冬の「本日のお楽しみプレート」には体を温めるお肉も入れる一方で、体を冷やすキュウリは使いません。季節のものには、理にかなった理由があるんですね。

「野菜だけでも、こんなに満足できること。そして旬の野菜のおいしさを感じてもらえたら」と話す西村さん。光あふれる店全体が、ほのぼのと開放感にあふれていました。おなかも心も大満足。へそも喜ぶ時間がありました。

ヘッソオルガニカ
岡崎市明大寺町畔土16-35(名鉄東岡崎駅から徒歩13分、駐車場あり)
TEL 0564-64-1827
11:30〜17:00、月・木・日曜休み

 

fukaya_profile深谷さんがパーソナリティーを務める東海ラジオの番組「山浦!深谷!イチヂカラ!」は毎週月〜金の13:00〜16:00オンエア。Risa発行週の火曜日には本連載を紹介する「エコヂカラ!」コーナー(なごや環境大学提供)もあります!