水野翔太の未来にカケル【第10回】「ごみ拾い」から街を考える

名古屋を歩いていると、いつも素敵な街並みだなと感じます。しかし、植木や街路樹には、空き缶やたばこの吸い殻が至るところに落ちています。なぜ自分たちの住む街を汚しているのか、疑問に思います。確かに持ち帰るのは面倒くさいという気持ちもわかりますが、少しのごみなら特に街の景観に差し障りないと思う人が多いのでしょうか。残念です。

環境省によると、日本人1人が1日に捨てるごみの量は、約1㌔。これは昭和40年代ごろからそれほど変わっていません。シンガポールのように、ポイ捨てした人に4万円の高額罰金を科すような国もあります。

一方、環境のため、街のために掃除をしている人がいることも忘れないでほしいです。僕も小学生のころ、住んでいた地域のごみ拾いを家族でしたことがあります。たばこの吸い殻やペットボトルはもちろん、不法投棄と思われる大きな粗大ごみまで落ちていたのが印象的でした。たったわずかな時間でごみ袋が満杯になります。やりがいはありますが、悲しいことでもあります。

名古屋おもてなし武将隊・家康さまもごみ拾いに熱心(2014年3月の栄・久屋クリーンアップ大作戦で)
名古屋おもてなし武将隊・家康さまもごみ拾いに熱心(2014年3月の栄・久屋クリーンアップ大作戦で)

久屋大通公園一帯では毎月第3火曜日の8:30〜9:00、「久屋大通クリーンアップアクション」(事務局・名古屋テレビ塔 TEL 052-971-8546)として、誰でも参加できるごみ拾い活動を呼び掛けています。1月は本格的な寒さですが、ごみ拾いで体を温めてみたり、同じ地域に住む人たちと交流したり、僕たちの住む街や環境について考えてみたりするきっかけにしてみてはいかがでしょうか?
shota_profile

みずの・しょうた 1994年生まれ。瑞陵高校(瑞穂区)在学中に国連の生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)にボランティア参加。会議後に学生環境団体「NEO」を設立、昨年はESDユネスコ世界会議にも参加するなど、若者の声を世界に発信しています。

 

 

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