深谷里奈のエコヂカラ【第6回】東北の海と人のきずな感じて

先月、家族旅行で仙台へ行ってきました。東北6県物産展で毎年来名する「すし哲」でおすしを食べることが旅行の目的! 深谷家の旅はいつもそうなんです。前回伺ったのが6年前…ずっと気になっていた場所にやっと行くことができました。

仙台駅からJR仙石線でさらに約30分、「本塩釜」駅前にあるすし哲本店は震災のとき2.1㍍の津波に襲われました。今も店の入り口には「ここまで津波が来ました」という張り紙がしてあります。幸い、鉄筋コンクリートの建物は無事。震災後の4月下旬には復活し、連日満席の人気! 塩釜でしか食べられない、味の濃い近海マグロは唇を固く結ばないとジューシーさがほとばしりそうなくらいです。

順調に見える塩釜ですが、すし哲のまわりはガランと見通しのよい更地が残ります。ここに以前来たときは市場が並んでいたはず…。塩釜以外の場所でも、見通しのよい風景がそこここに見られました。

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「すし哲」の絶品おすし!

そのすし哲でいただいたウニの産地が塩釜市の隣、七ヶ浜町です。名前の通り、7つの浜に囲まれた町。その浜の一つ、東北で最初に開かれた海水浴場、菖蒲田(しょうぶた)浜に行ってみました。さらさらの砂の感触が心地よい、美しい浜。でも、隣では津波で破壊された護岸を直す工事がまだ続いていました。浜はきれいになっても、管理する地元の人々が高台移転してしまったため、監視員や海の家など、海水浴場としての条件をそろえて再開することは難しいんだそうです。

それでも、町は今年中に復興アパートが建設完了し、仮設住宅も来年夏ごろ撤去が始まる見通し。ほかの沿岸部に比べ復興がずいぶん早いこの町には、名古屋の認定NPO法人「レスキューストックヤード(RSY)」が発災直後からサポートに入り、4年たつ今も事務所を構え、住民の憩いの場である「きずなハウス」や、手芸品などをつくる「きずな工房」を運営しています。

仮設住宅を抜けた高台には「きずな公園」があります。名古屋のブラザー工業が社内で募った寄付金をRSYに託し、地元の要望を聞いてできた公園です。遊具を設置したのは名古屋建設業協会。コンクリートの土台をあらかじめ名古屋でつくって現地に運び、1週間という短期間で公園を完成させました。さすが建設のプロです。

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七ヶ浜の「きずな公園」を案内してくれたRSYの郷古さん

仮設に住む子どもたちは狭い部屋で居場所がなく、勉強も静かにできない。夜、街灯の下にたむろする子もいたそうです。そんな状況を何とかしようと、バスを利用した勉強場所「きずな号」もできました。今は子どもたちなりに自分の居場所を作れているそうです!

震災から4年半たち、今必要なのは「人と人とのつながり」だとRSYの郷古明頌(ごうこ・あきつぐ)さん。環境の再生は「人」あってこそなんですね。絆をつなぎに、また会いに行きますね!
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fukaya_profileふかや・りな 岐阜県多治見市出身、名古屋芸術大学声楽科卒業後、1996年から東海ラジオアナウンサー。昨年10月から毎週月〜金16:00〜17:45に「山浦・深谷のヨヂカラ!」を担当。本コラムをラジオでお届けするコーナー「エコヂカラ」は9月30日(水)17:38ごろからの予定!

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